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Yonayonakun’s diary

雑記ブログ

シン・エヴァンゲリオン劇場版は1+1=2

大好きなエヴァンゲリオンについて書こうと思いますが、合理的な考え方と芸術肌はあわないということだけ書いておきます。

考え方は2択になり、これに商業的要素が加わります。

エヴァンゲリオンという作品はずっと黒字続きで、完結させると終わってしまうという考え方もあるでしょう?

現に一般の人達は、36P程の付録?冊子?

ストーリーは変わらずカットや描写の足された映画が公開された後に、メルカリ等で転売開始されました。

付録欲しさに観に行った人達が多いと思いますが、ファンは大事に取っておくもんだと思います。

合理的な考え方の人達は転売すると思います。

 

又最初のシン・エヴァンゲリオン劇場版公開後のアスカやレイの付録が千円前後で売られている現象があります。

 

ではラスト行ってみようか?

(マリの台詞)

 

 

第三村でクラスメイトと再会を果たすシンジ君ですが、第三新東京市があるとされている場所です。

芦ノ湖付近から結構離れた場所に位置します。

ニアサーの後苦労して安住出来る場所を見付けたんだと思います。 

転車台の映像から、今回のシン・エヴァンゲリオンは違う路線へ進む暗示にも見えます。

 

TVアニメ版にも出てきたケンスケとトウジにヒカリと再会を果たすシンジですが、アニメでは使徒の襲撃で住む家が無くなり引っ越しします。

そして独りぼっちのシンジにカヲルが唯一の理解者として現れます。

アニメでも劇場版でもシンジは喪失します。

 

シンジの精神に大きなダメージが与えられて、劇場版Qでもカヲルを失うシンジ。

これに対して立ち直るには、ケンスケとトウジの存在は欠かせないのが映像から読み取れます。

かつてのクラスメイト達の存在の成長が、鬱ぎきったシンジの抜け出す切っ掛けになります。

腕っぷしが強いトウジは、独学で医療を学び町医者へ成長。 

ケンスケはサバイバルオタクを活かして力仕事をするようになり、町(街)にとっては重要な存在なんだと示しています。

優等生だったヒカリは、家庭へ入り穏やかな母へと成長しています。

因みに子供由来ですが、ツバメは新幹線から来ていると推測出来ますよね?

ヒカリは、三姉妹でこだまとのぞみという兄弟が居ます。

14歳から大人になったクラスメイトが描かれていました。

この第三村ですが、見ていて懐かしさを感じませんか?

そう!正に昭和の視点だ!

文化が成長する前の精神的豊かさが描かれ、無機質な物を描く監督の作品が多い中有機的な物に溢れた世界観をレイというキャラクターが後押しします。

レイの無垢な視点で、再認識させられます。

 

当たり前に交わされる普段の会話

【おはよう】

【おやすみ】

【ありがとう】

【さよなら】

自分1人では成立しない出来ない相補性の他人(1+1)がいるからこその交わされる行為(会話)

その尊さが描かれています。

劇中レイがさっと子供に道を譲るシーンは、何気無い一瞬の描写の中に心が宿っているという現れです。

僕の中ではこのシーン好きです。

良いシーンではないかな?

 

監督はあるインタビューで、今の日本は経済的に飽和しており、情報過多で物質文明に道溢れている反面青春は貧しく想像が乏しい。

 

社会基盤は脆弱化しているよう感じるとおっしゃっていたと思います。

第三村パートは、発達した社会において失われつつある物を思い起こされるパートではないか?

クラスメイトの接し方は、シンジ君に対して多方面に行われました。

シンジが家出をし村に帰ってくるまでは、何か行動してあげたいと考えたトウジ。

そっとしておこうというケンスケ。

これが逆転し、そのままでいいというトウジともう一度父親と向き合えというケンスケ。

 

シンジを立ち直させるだけではなく、考えさせて行動させます。

人間らしい成長のさせ方にキャラクターに対しての愛情があります。

 

 

先にミサトに行きますか?  

身勝手な発言が多かったミサトですが、女の顔から母への顔になりました。

ミサトは常に何かに捕らわれていた。

・父を失った使徒への復讐

・加持に託された意志を守る

これを艦長として人類存続のために行ってきた。 

後ろで束ねた髪が加持を意識していたのか?

 

その髪をほどき凛々しい昔の姿に戻ります。

 

そして死ぬ間際シンジではなく、息子の名前を呼びました。

囚われていたものからの解放は、母への顔に変わります。

旧劇では女の側面が強かったですが、自らの意志で前へ進み、悲壮感を煽るのではなく自ら生きる上での選択で命を亡くしてしまいます。

 

 


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此処からはまとめに入ります。

 

運命を仕組まれたチルドレン達の役割を解説して行きます。

 

・アスカ

救い

・カヲル

否定

・レイ

安心

・マリ

解放

 

こうなりますが、解説して行きます。

 

アスカは寝ることも食べることも出来ずに、水だけで生きていく。

人間のフリで1人で生きていくことを覚悟していました。

旧劇では首を締められた場所で、シンジに自分を好きだったと言わます。

映画観た人は【バカ シンジ】という懐かしい言葉聞きましたよね?

アスカの気持ちは報われます。

エヴァの呪縛は解かれ身体は大人になったように見えます。

う〜ん マンダムぅ

おぃ!

(゜o゜)\(-_-)

(笑)

ヴィレの中核メンバーで人類を守るのは、人でなくなったアスカが自分を保てなかったのではないか?

人類を守る行動は、自分を保つためでもあり、アスカのさよならに映画はなっていました。

 

カヲル君ですが、シンジ君を全肯定する存在が、カヲルに対して否定の言葉が捧げられます。

君はシンジ君を幸せにしたいんじゃない。

シンジを幸せにすることが、自分の幸せになることだった。

お互い干渉することで産まれる相補性(1+1)の世界が、カヲルを自由にすることでシンジ君の幸せに繋がります。

ループし続けた世界でシンジ君を全肯定から、否定することで役割から解放されました。

 

レイはたった一つの望み「シンジがエヴァに乗らないようにしたかった」の為に、ずっと行動してきました。

シンジ君が苦しい想いをしなくて済むように…

シンジはレイにエヴァに乗らなくていい

世界を新しく創生することを誓い、レイにありがとうと別れを告げます。

 

主人公のシンジ君ですが、失語症のようになってしまいます。

そんなシンジに対して、多方面からの優しさで包みます。

シンジを歩かせるアスカのゲキ

「私が何であんたを殴りたかったか考えろ?」

レイから差し出されたウォークマンは拒絶するのに、レーションは捨てられずお腹が空いたら食べてしまう。

家出少年の情けなさを描くと同時に、「どうしてこんなにみんなは優しいんだ」の台詞は際立ち素晴らしいなと思いました。 

ここに居てもいいよと言われるが、自分だけ子供のままでいられない。

僕も以前のリーダーに言われたわ!

辞めようとした時にここにいればと…(今の職場)

そのリーダーは辞めてしまいましたが…

(笑)

 

自分だけ子供のままではいられないと悟るシンジは、レイが溶けてしまったのを目にしても、泣いたりしない大人になります。

僕は黒波が溶けるシーン泣きました。

(笑)

落とし前をつける為に自らエヴァに乗る決意をしたシンジ君。

 

 

そして新しく造られた世界


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シンジの首にはDSSチョーカーがあり、マリにより外されます。

子供のシンジ君を縛り付けていた首輪だったと思います。

マリですが、何故解放と書いたかというと監督の奥様は安野モヨコさんは皆さん御存じだと思います。

そしてマリというキャラクターは奥様だという部分もあるでしょうが、マリというキャラクターの着地はそれだけじゃなく外からきました。

商業的目的で作られた新キャラクターは、監督の思考ではなく他者の思考になります。

新しい世界(物語)は、他者で再構築された作品になり、そんな人物から解放されたシンジ君。

自分を縛っていたものから解放してくれたマリ。

言い換えると内に隠っている精神を解き放つのは、自分ではなく他人という他者(1+1=2)だということです。

 

アニメという作品は逃避に近いものがあります。

逃避の場所ではなく、アニメという虚構から現実を生きて行く糧にしろって願いが込められたラストではないでしょうか?

 

終わります〆